レンジャー開発調査委員会の委員長フォックス判事による最終報告書が77年に提出され、それに基づいてレンジャー鉱山開発がスタートします。 当時の保守連立フレーザー内閣の連邦政府、北部準州の政府、鉱山会社、そしてアボリジニーの利益を代表するものとして連邦政府が設立した北部土地評議会、これらが手を組んでアボリジニーに襲いかかってきたのです。 これら推進勢力に対して、ミラルの土地権利者たちは、勇敢にもNo! を突きつけました。しかし、北部土地評議会が土地を取り戻す味方になり鉱山開発にも反対してくれると期待していたミラルの人々は、大きなショックを受けることになります。 |
オーエンペリ村会議員 レイチェル・マラルングラ: 北部土地評議会の役目は私たちみんなの立場を代表することです。北部土地評議会もアボリジニーですから、私たちアボリジニーはみんな彼に期待してます。私たちのために立ち上がり、代弁し、政府と闘ってくれる筈です。 |
トビー・ガンガーレ: おやじが死んだとき、私がその役目を引き継いだんだ。だからここは私の土地なんだ。 鉱山は嫌いだ。危険だからさ。とても危険だよ。 この土地をずっと今のままにしておきたいんだ。何とか土地を取り戻したいから土地評議会の会合にも行くんだよ。北部土地評議会が私らの力になってくれる筈さ。 白人から土地を取り戻す。私たちが求めているのは、それだけなんだ。 |
トビー・ガンガーレ: 私はトビーです。あのあたりは私の土地です。もう少し時間を下さい。もっ とよく考えたいんです。 協定に、今サインする必要はありません。今は、鉱山開発に同意することはできません。 |
レイチェル: あまりに急な話で、決断する余裕などありませんでした。なのにあの人たちは、何とか協定に調印させようと躍起になって私たちに迫るばかりでした。 |