最終日
課題と希望を持って帰還



最終日

ジョクジャカルタでの集会。

 2日午前中、ジョクジャカルタでの集会が持たれた。ここでは、ジョクジャカルタの人たちが参加し、海外からは台湾の高成炎さんと日本の大庭里美さんからの報告が行われた。大庭さんはヒロシマのこと、プルトニウムのことなどが報告した。
 そして、当地ガジャマダ大学の数人の教授が、原発に反対する講演を行った。


午後の全体会議の様子。

 午後は、再び全体会議が行われた。
 ここでは、共同声明文の確認、そしてアクションプランとしてアジア各国の共同の行動として、インドネシア原発についてのハガキ作戦が決められた。ハガキ作戦は、アジア各国から、インドネシアのスハルト大統領と三菱重工インドネシア支店に向けてハガキを送るものだ。
 また、中国の核実験に対する抗議として、再び核実験が行われた場合は、アジア各国が同時にそれぞれの中国の大使館に向けて抗議行動を行うことが決められた。


インドネシア、スマトラの民族舞踏

 夜、さよならパーティ(カルチャーナイト:文化の夕べ)がものすごい盛り上がりの中、盛大に行われた。インドネシアの民衆音楽が、バンドの人々により歌われ、インドネシアの民族舞踊も披露され、アジア各国の参加者は、それぞれの国の歌を歌いあった。インドネシアのダンドゥット(歌謡曲)では、みんなが共に夜更けまで踊った。

ダンドゥットをみんなで踊る。

 最後は、次回開催国フィリピンのコラソンさんからのメッセージをジュニリンさんが読み上げて、来年の再会とそれまでの反原発の闘いを誓い合った。

談笑する参加者たち。
新しい絆がたくさん生まれた。

 インドネシアでは、それぞれの地域での事情を抱えており、最近そういった各地の運動が高まりを見せている。
 バリ島とロンボク島の間には深い海溝があって、ここは潜水艦などが航行可能なため、軍事上の要衝となる可能性がある。(あかつき丸もここを通った)そのため、軍事基地を誘致される懸念もある。
 カリマンタンでは、ウランの鉱床があり政府の予定としてはウランの採掘や精製工場を建てる予定も将来的にはある。
 こういった事情により、各地での運動もまさに今生まれてきつつあるのだ。
 今回のフォーラムの大きな意義は、これまでの運動の中心だったジャワ島だけでなく、そうしたスマトラ・ロンボク・カリマンタンなどの各地の人々が参加して、インドネシア国内での反原発の全国ネットワークができたことだといえる。




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