出発そして本会議
アジア各国の声



出発
 7月28日、各自バラバラにインドネシアに向けて出発した。空港にはインドネシア側から出迎えに来てくれており、ジャカルタ市内の宿泊・会議施設に集合した。
 集まったのは、台湾9名、韓国3名、日本15名、フィリピン2名。タイ1名は2日遅れての参加となった。多くの人はこれまでのフォーラムで顔見知りであり、再会を喜び合った。 


本会議

本会議の様子

 29日は、一日中、本会議が行われた。
 午前中は各国報告が行われた。日本からは小木曽茂子さんから、日本の原発が安全に運転されているとアジア諸国で宣伝されているが、決して安全ではなく、大事故寸前のトラブルも数多くあり、特にもんじゅでは予想された通りの事故が起こっている。しかも、地震には耐えられないことが新たに分かってきたことなどを報告した。
 また、アジアでは日本の国民は原発を受け入れていると宣伝されているが、芦浜(南島町)や珠洲や巻、串間さらに、福井、静岡などすでに建設されているところでも増設に反対するなど、多くの反対運動が行われている。そして、原発輸出の動きに対して、それを阻止しようとする運動も行われていると報告した。
小木曽さんは、あらかじめ練習していた英語で、バッチリ(?)スピーチしてた。

 韓国では、核廃棄物処分場の反対闘争は各地住民の9戦9勝で、処分場が未だ建設されていないこと、ヨンガンでは5・6号機増設反対運動が今年、地方自治体の首長も巻き込んで大きく盛り上がっていることが報告された。

 台湾では、現在国会も含めて5月の台北市での住民投票も勝利し、国会でも大きく争点となっており、第4原発の反対運動が行われていること、4月にはランユ島ヤミ族が廃棄物のドラム缶を積んだ船の入港を実力阻止した運動などが報告された。

 フィリピンではバターン原発が民衆の運動によってマルコス時代に建設されてしまったが、火力発電所に転換されることが決まったが、新たな原発の建設を政府が計画していることに警戒していることなどが報告された。

本会議で発言するフィリピンのジュニリンさん


 開催国インドネシアからは、関西電力の子会社によるフィージビリティスタディ(立地可能調査)が6月に終了し、国会では原子力法案が提出されており、今後国際入札により原発建設に向かってしまう状態であることが報告された。


本会議での昼食。手前からタフ(揚げ豆腐)
チャプチャイ(野菜炒め)、ナシゴレン(焼き飯)

 午後は5つのワークショップ(分科会)が行われ、参加者相互に経験や意見の交換が行われた。

 一つの分科会では、ネットワークをどう発展させるかが討議され、日本から大庭里美さんが司会を行い、有益な意見交換が行われた。

 夜は、全体会議が行われた。今後のアクションプラン(行動計画)について、意見を出し合った。とりわけ、インドネシアの原発建設問題について、アジアで、協力してどのような行動が行えるかなどが討議された。

 また、会議の合間や食事の時に、参加者同士で各々有意義な交流が行われた。



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