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97年1月13日 日立・東芝抗議行動<東京>


 

  昨年11月の申し入れで,屈辱的な思いを味わった私たちは,再び年明けの1月13日,抗議行動を台湾代表とともに両社へ行った。

  日本消費者連盟の安倍さん,ストップ・ザ・もんじゅ東京の高木さん,日本山妙法寺の皆さん,ふぇみん,ピ−スネット,かけはし編集部,神奈川から,埼玉から千葉から三多摩などから約50人も参加頂いた。高レベル廃棄物が出航したため,12時から電事連前で抗議行動をやって,速攻で日立前へタクシ−で到着したときには,すでに妙法寺の人達が太鼓を叩いて数人の仲間の人達とともに始めていたのには感激。彼らは最後までずっと太鼓と読経を絶えさせなかった。前回は私たちをなめきっていた両社も今度は侮れないと思ったのか,どちらも申し入れの場を作らざるをえなかったようだ。しかし,堀口さんが今回申し入れのアポイントメントをやって下さったのだけど,東芝の若い社員が出たときに,「週刊金曜日見ましたよお,3時から集会もあるんでしょ」となれなれしい口ぶり。彼らはすでに私たちの動向を監視しているのであろう。彼らの不誠実さが,諏訪さんの「週刊金曜日」等で,各方面に暴露されていたにもかかわらずこの開き直りである。

  3時30分から参議院議員会館で議員・マスコミ・市民による公開討論会を行った。保坂議員本人,秋葉議員秘書畑さん,辻元議員秘書馬場さん,仙石議員秘書,中川議員秘書の方々及びマスコミ数社と市民グル−プで部屋は一杯になった。

  台湾の大学教授の林氏は「名古屋でのセミナ−はとても良い収穫であったが,東京で日立・東芝の対応に失望した。相手は私たちを無視し,再三の要望にもかかわらす,何の返事もよこさない。過去,日本の科学技術を学び近代の台湾は作られた。日本の各企業とも仲良くなった。それなのに両社はGEの手先・殺人鬼になった。このことは台湾だけでなくアジア全体で両社のイメ−ジ・ダウンを招くだろう。日本の科学技術がアメリカの核の傘の下で行動することに対して怒りを感じる」と発言。また許女史も「アジア全体で稼働している108基のうち,1基でも事故を起こせば全アジアが滅亡の危機に晒される。私たちから見てAPWRはまだ実験段階のレベルのものでしかない」桃園の林氏は「10年前,台湾の科学技術研究所が原爆の開発に失敗して放射能が流出し,飲み水や道路が汚染されている。また運動の仲間が一人投獄されている。日本企業はビジネスだけでなくそこに住む人々の生命・財産も考えないと真の友好は出来ない。本当に台湾の市民にたいして良いものをもたらしてくれるなら歓迎だ,しかし原発はそうではない」と発言した。加えて通訳を請け負った何さんの丁寧な解説に加え,私たちの側からの訴えの締めくくりとして,宮嶋氏は「日経新聞が昨年社説で「『原発輸出はアジアからの要望だから日本がやめても他の国がやる。』と書いていたが,しかし日本は国家予算で毎年セミナ−を開催するなどして洗脳工作に近い売り込みを行ってきた事を忘れないで頂きたい」と発言。

  議員側から保坂氏は「17・8年前から反原発をやって来た者として,日立・東芝の対応は大変残念だと思っている。新年早々タンカ−重油が高浜原発の取水口に押し寄せている.またもんじゅの事故等で日本の原発がもろいという事が判っている。国境を越えて原発利権と被害は広がっているので,国会の中できちんとさせたい」と力強く述べた。

  この集会で,日本消費者連盟の安倍氏による「台湾反核行動連盟及び環境保護連盟からボイコットの提起がありました。日本消費者連盟としても協力したい」の一言で,私たちのボイコット・抗議行動への意志があらためて確認された。さあこれからだ。

(本間 由紀子)

 


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